かゆみやヒリヒリ…敏感肌になってしまったときの正しい対策とは
敏感肌とは、角質層のバリア機能が不安定になり、少しの刺激でも皮膚が赤くなったり、かゆみやヒリヒリ感を引き起こしたりしやすい状態になっている肌のことを言います。
敏感肌になってしまったら、どのようなケアを行えば良いのでしょう。その対策を見ていきましょう。
ほとんどの原因は乾燥!保湿ケアを徹底しよう
自分が「敏感肌だ」と感じている多くの人は、ケアが間違っていることにより肌が乾燥してバリア機能が低下し、敏感になってしまっている状態です。そのため、乾燥対策をすることが必要になります。
間違ったスキンケアの中でも、最もトラブルの原因になりやすいのが、クレンジングです。クレンジング剤には界面活性剤が入っているのが一般的ですが、これは、使い過ぎると肌の潤いを守る脂質まで溶かしてしまい、肌荒れの原因になってしまいます。
また、強い力でゴシゴシこするのも摩擦により皮膚を傷めてしまいます。クレンジングは、やさしく肌をなでるようにクレンジング剤をひろげて、短時間でさっと洗い流すようにしましょう。
強いクレンジング剤を使わなくて良いよう、化粧も軽めにします。刺激の強い日焼け止めなどはなるべく避け、ファンデーションはパウダータイプを使うのがおすすめです。乾燥を気にする場合、リキッドやクリームタイプのファンデーションを選びがちですが、実はこうしたタイプはパウダータイプに比べて刺激が強いことが多いので注意が必要です。
洗顔後や入浴後は、保湿ケアが重要になります。保湿成分が配合された美容液やクリームを塗って、肌を保護!!
さらに、貧血気味だと肌が乾燥しやすくなると言われています。鉄分を含んだ食材を摂ることを心がけると良いでしょう。
肌が敏感になっているときには、できる限り刺激を与えないことが大切です。新しい化粧品を使ったり、毛を剃ったりすることも避けるようにしましょう。
健康な肌を維持する仕組み
まず、敏感肌の対策を知る前に、敏感な状態ではない=健康な肌を作るためには何が必要かを理解しておく必要があります。
健康な皮膚を維持する上で最も大切なのは、潤いを保つことです。乾燥は、様々な肌トラブルのもとになります。
皮膚の中で、潤いを保つ働きをしているのが角質層で、そこには皮脂・天然保湿因子(NMF)・細胞間脂質の3つの保湿因子が存在します。
皮脂は汗と混じることで角質層を覆い、水分の蒸発を防ぐ役割をしています。天然保湿因子にはアミノ酸や尿素などが含まれ、水分を結合する働きがあります。細胞間脂質は、細胞同士をつなぎとめ、水分を抱え込む働きを持ちます。細胞間脂質はいくつもの脂質が混じり合ったものですが、そのひとつで、肌の潤いを守る主役となるのがセラミドです。
セラミドが少なくなると、肌の水分量が大きく低下すると言われており、乾燥しやすくなります。肌が乾燥すると角質細胞がはがれて、外からの刺激を受けやすくなってしまうのです。
これら3つの要素がバランス良く働くことで、人間の皮膚は、強い保湿効果を発揮することができます。
生まれつき、アレルギー性の敏感肌対策
敏感肌には、もともとの体質の場合と、間違ったスキンケアが原因で肌が一時的に敏感になっている場合とがあります。
生まれつきアレルギー体質の人は、原因物質の刺激により、肌が敏感になりやすく、特にアレルギー性の敏感肌では、まぶたなど目元に赤みやかゆみが出やすくなっています。また、不規則な生活が続いたときや季節の変わり目などに症状が悪化する傾向があります。
対策としては、アレルギーの原因がはっきりしている場合は、それを避ける必要があります。ただ、花粉やホコリなど、全てを避けるのが不可能なものもありますので、体調管理をして、刺激に負けにくい健康な体を維持しておくことが大切になります。バランスの良い食事を心がけ、規則正しい生活を送るようにしましょう。
化粧品は、低刺激タイプのものを使用し、何品もつけずシンプルに済ませるのがおすすめです。かゆみがひどい場合には、皮膚科を受診して医師の指示を仰ぎましょう。
まとめ
敏感肌と乾燥対策を切っても切り離せない関係です。「最近肌が敏感になった」と感じている人は、まずは保湿ケアと刺激を避けることを行い、肌をいたわってあげましょう。
それでも長期間肌がヒリヒリしたり、赤みやかゆみが続いたりする場合は、一度皮膚科を受診してみるようにしてください。