化粧品の真実! オーガニックコスメが安全、は本当?
化粧品の大きなジャンルになりつつある、「オーガニック」。健康、ナチュラル志向の高いアメリカでの人気を発端に、いまや世界中で化粧品として欠かせないジャンルとなりつつある「オーガニックコスメ」。
オーガニックコスメとは、化学肥料や農薬を使わず育てられた有機栽培の植物を原料として配合した化粧品を指します。無添加やナチュラル、敏感肌用などとともに、安全で肌に優しいイメージから、肌が敏感な方だけでなく、人気セレブなど美意識の高い女性達に広く支持されています。
実際、これらの化粧品を使うようになってから肌の調子が良いという方も少なくないようですが、本当に「安全な化粧品」として定義できるものなのでしょうか。
安全な化粧品とは?
そもそも化粧品は、皮膚や毛髪を「清潔に、美しく保つもの」で、医薬品等と違い人体に対する影響が緩和なものと定義されているため、安全性の評価・確認は厳密にはメーカーの自己責任となっているのが現状です。
基本的には、配合成分について、皮膚に対する毒性やアレルギー、光や紫外線による影響、眼の粘膜への刺激、また遺伝子や生殖機能等への影響が評価されています。化粧品は毎日繰り返し使用するものであるため、そのことを想定した安全性試験もされています。製品として実施される安全性確認試験としては、刺激を評価するパッチテスト、特有の感覚刺激を評価するスティンギングテスト、アレルギーテストやニキビの出来やすさを評価するノンコメドジェニックテストが一般的です。
ほとんどの化粧品メーカーにおいて、これらの全ての安全性評価試験が実施されており、日々その試験方法も進化してきています。たくさんのテストをクリアした一握りの化粧品だけが、世の中に出ることができると言えます。
オーガニックコスメの安全性
オーガニックコスメの多くは、有機栽培で丁寧に育てられたオーガニック原料を使うことと、ハンドメイドで少量生産という特性から、安全性試験については大手の化粧品メーカーのように厳密に実施されていないのが実情です。
また動物愛護の面からも、代替法が確実でない安全性試験を実施することを避けているのもひとつの理由です。そもそも古代エジプトではすでにクレオパトラが化粧品を使用していたと言われます。
科学が進化するにつれて新たな化粧品成分や技術が使用されるようになり、私たちの生活習慣もより繊細に変化してきました。長年にわたって人々の肌で安全が確認されてきたものでない限り、天然だから、ナチュラルだからといって手放しに安全であるとは言えないですね。
自分の目でしっかり確認する
オーガニックコスメを使う際には、使う私たち自身がブランドの安全性に対する姿勢や成分、作り方をチェックするなど、安全性をしっかり見極めていくことが大切です。肌が弱い方などは特に、ご自分の腕の内側でパッチテストを取り入れましょう。
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